ひだまりスケッチ

第1話「冬のコラージュ」
ひだまり荘は、寮ではなくてあくまでアパートというのが何となく解せないのだが、よさげな感じ。何が良いのかというと、どこから始まっても面白く、どこで終わっても面白いという、保坂和志の理想的な雰囲気があるから。まあ、ひだまりスケッチに、明確なテーマがあるかどうかは分からないというか、萌えればいいじゃんというのがテーマかもしれないけれど、日常を日常に留めておく力は素晴らしい。
第1話が1月11日。第2話が、8月25日。これはハルヒ的な構成の妙を狙ったというよりは、どこで切っても日常ということで良いんだと思う。日常をしっかりと描いているから、各季節を1日しか描いていなくて、それが別に季節の集約でなくてあくまで具体的な1日でしかないとしても、というかそうだからこそ、その前後にある日常というのも確かに存在しそうだと思わせる力がある。
それから、まあキャラクターがパターンに嵌っているせいだからかも知れないが、いきなり出てきてもキャラクターが区別できるというのは、例えば保坂のカンバセイション・ピースよりも親切だ。
もっとも、高校生なんてのはそれほど個性を発揮しようもないというか、高校生なのに個性をバリバリに発揮しているような奴が出てきてしまうと待ったりはできないから、作品の質感の制約上そうなって仕舞っているだけかもしれないが。まあそれはそれで、題材のチョイスが良いということで、原作者の力量ともいえる。


まあ後は新房始まったな、と。