あさっての方向。 #10.本当の名前

TBSで見ている人は、もう完結してしまっているが、BS-iで見ているのでまだ10話。1クールに収めるために汐崎琴美という狂言回しみたいな役が入っていて、いかにも都合付けてきたなあみたいな印象もあるけれど、基本的に良作じゃないかと思う。一夏という長いようで短い(実際8月という1ヶ月間だけだからね)期間を、その名残惜しさみたいな雰囲気と共に描くんだったら、かえって具合がいいのかも知れない。

メディアミックスたって別物なんだし、アニメ化は、“化”って言っているけど別の人が作っている別の作品なんだし、シェアードワールドとか平行世界とか、そういうものだと思って見たら、それはそれで楽しいじゃないかって、この何年かでようやく思えるようになった。「日々是を鬱々として愉しまず」をモットーとしているぼくだけど、それは戯れ言というか、デフォルトでつまらなかったら、ちょっと針がプラスに振れるだけで楽しいからね、みたいなひねくれた精神からくるモットー。やっぱり楽しい方が良いからね。日常が楽しくなるんだったら、そういう気持ち的な工夫というのは色々やるべきだと思うわけですよ。