2話

次いで、今週分の2話を見た。国府田の声は安定。先に屋上手前の踊り場のビニルシートを見せるのが良いと思った。ああやって、実際にとって触れるというのは、現実世界では当然のことなのだけど、ゲームでもアニメでも書き割りというか、触れない背景扱いされていることが多いからね。結構新鮮な描写。校内をぶらついているときの祐一は殆どキョンだった。「個性的な自己紹介……」の件は、それはひょっとしてギャグで言っているのか、ってくらいハルヒのエピソードを喚起させられる。転校生云々のセリフでも感じたことだが、ハルヒネタってことだよなあ。古泉の役回りで谷口顔。ハルヒでは「ふもっふ」と言ってみたり、脚本をやってみたりしていたが、こういうのは一種、京アニブランドの宣伝になるのだろうか。


ゲームであった毎日の夢とも独白とも付かないパート。あれはあゆのものだったのか。なんとなく祐一かと思っていたのだけれど。ギャルゲーの文脈だと、主人公以外の内心が直接描かれることって少ないんだと思っていたから、地の文っぽいのに祐一以外だとはね。kanonしかやったことないからなあ。サンプル数が少ない。


なにやらオレンジ色というか黄色っぽく、甘くないジャム、といえば、実は今年、ぼくの母もそういうジャムを作ったのだ。食べてみると、複雑な味ではないが、微妙な味だった。あんまり積極的には食べたくない。その原材料とは、秘密……にしてもしょうがないから書くが、それは完熟した梅だ。秋子さんのジャムとは違うだろう。味は複雑じゃないから名。香りは甘いのに味は酸っぱい。という複雑さはあるが。クエン酸。まあ、一応ジャムの体にはなっている。すくなくとも西瓜ジャムよりはジャムらしいし、もやしジャムよりは大幅にスマートだ。

  • そうだ。

例えば、2話、真琴が祐一をぺしぺし叩くシーン。祐一たちはどちらかと言えば画面の奥で、手前の方には婆さんがいる。婆さんが振り返らないまでも様子を伺っている雰囲気でしばらく立ち止まっている。どうも真琴は害もないし、仲のいい若い男女だと受け取ったのか、婆さんはなんとなく満足げというか、興味を失ったというか、そういう様子で去っていく。そんな感じの光景が日常生活を表現していて、それがリアリティになっているのだと思う。しかも、画面の手前で大きく表現されている。だから、さらにリアルな感じを強調している。それでいて、僕らが意識を向ける中心は祐一たちで、それを妨げない程度に大人しい、平穏な日常なのだ。それだけに、祐一たちが賑やかで楽しげに見える。ハルヒのときのTV放映第1話のように、環境を描くのが上手い。だから、今回のkanonの1話終盤、幼い祐一とあゆが出会った場面の、祐一が人々の目を気にするシーンも、結構違和感なく見られたのだ。ゲームの時は、かなり自意識過剰なガキだと思ったものだ。まあ、自分のこととして引き受けて考えてみると、目の前に自分と話している女の子がいて、その子が泣いていて周囲に他人がいればいたたまれない気持ちになるだろうとは思うけれど。