印象の再現

映画版のスカイ・クロラの公開日が決定して、映像も少しだけ紹介された。


原作の出版元である中央公論新社がノベルス25周年を記念したCN25で、映画版のキャラクター・デザイン担当の西尾鉄也の描くスカイ・クロラのイラストがあったけれど、まあ大体はあんな雰囲気だった。キャラクターの正面向きは出さなかったけど。隠すねぇ。


3Dを大分よく使っているらしい。あるいは、3Dを使っていることを印象づけようとしている。3DCG好きとしては問題ないし、純粋な映像的にも大分高い水準のできだと思う。押井ブランドを期待させる雰囲気だ。原作のハードカバー版は雲の画が印象的だけど、映画版でも――3D景観作製ソフトのvueあたりを使っていたのかな――良い感じ。時間軸のある映像作品らしく、雲間を飛んでいく画も、どこかで見た気がする。


飛行機も原作通りちゃんとプロペラ機でプッシャ型になっている。変に“一般人”を意識した作りになっていないのが良い。大抵の場合そんな想定通りの層なんて実在しないかターゲットになりえない(気がするだけだけど)。
もっとも、トレーラでは現実の日本に似た国とか大人にならない子供――キルドレのことを強調していたから、まあ受けを狙った宣伝はされてしまうようだ。まあ、その辺までは映画の中身を作っている人が完全にコントールできる領域ではないだろうし、コントロールできたとしても売上げに責任を持つ担当の人に任せるべきだろう。


草薙水素のCVが高山みなみだったら嫌だなあと思っていたけれど、トレーラの雰囲気からすると多分それはなさそうでなにより。ガンダムOOカティ・マネキンみたいになってたら雰囲気ぶちこわしだと思う。まあ、実に個人的なイメージだけど。で、そのイメージ通りな感じのトレーラで喜んでいる。それとは違う印象の人も当然いるだろうけれど、別に僕が困ることではないし、それで誰かが困るわけでもないだろう。