浦沢直樹

さっきTVを見たらNHKのプロフェッショナルに漫画家氏が出ていた。なんとなく生瀬勝久に似ているような気がしたのだが、さっき(↑)のついでにイメージ検索してみたら、浦沢直樹の方がまともな顔だった。うむ。鏡の前でいろんな表情をしながら漫画を描いているのかもね。
自分一人だけじゃないから、一人の枠より大きな仕事ができるというようなことを言っていたけれど、自分に相当な自信を持っているはず。批判されても作品の面白さを信じていたし。でなければ長いこと漫画家みたいな創作活動はできない。自分が最強だと信じられなくなったプロボクサーは引退するしかないように。
それから、不本意な道が最初にあって、そこで地力を高めていくというのはどこでも一緒なんだなあ。それでも、デビューできただけでめっけもんなんだよなぁ。まだまだ上を目指せるはずっていう思いってのは、持ってないとな。常に崖っぷちにいるからこそ最前線。
しかし浦沢の漫画を読んだことがない。今度読んでみようかな。わお、宣伝効果。ドラマよりドキュメンタリの方が人間が面白いと思っちゃうなあ、実写だと。


さっき2007-01-17-WEDのほぼ日の「おとなの小論文教室。」を見ていたら、

スポーツというのはつくづく体に悪いものだと思う。
学生時代、サッカー部のマネージャーをしていたときに、
部員の体はボロボロだった。
擦り傷、打ち身、捻挫はあたりまえ、怪我と呼ばない。

怪我をしたと言えば、靱帯か、骨折か。

ふだんの生活ではありえないような体の使い方を
スポーツではする。
からだのある部分にばかりものすごい圧力がかかったり、
同じ部分ばかり何度も何度も酷使したり。

同様に、アイデアを出す仕事とか、
書く仕事をしている人も、
創作の筋肉のある部分にばかり、
ものすごい圧力がかかっていたり、
酷使しつづけているかもしれない。

という文章があって、浦沢直樹が左肩を脱臼状態になってしまったというのは、もうほとんどこのことで、心身が一体化して表現している一級の漫画家だからこそ起こる現象なんじゃないかと思った。まあ、身体に気を付けるのもプロの仕事だぜ、とも思うが。〆切までにどれだけ高いクオリティのものを仕上げるかがプロだと番組の最後に浦沢直樹が言っていたが、休載ってのは〆切どころじゃないわけだから。ただ、ラストに向けて、一定の時間が空くというのも、客観的になれる機会でもあって、人間そんなに単純じゃないという信念があるなら、まさにそれを事象化したできごとだったんじゃないかな。ぎっぷりゃ。