印象改竄

平城遷都1300年祭」のマスコットキャラクターのデザインは、ネットの上ではおおむね不評のようだ。そうすると2ちゃんねるでもスレが立ったりするのだが、ものの見事に萌えキャラ・和みキャラにされてしまっている。変な小坊主みたいなデザインのままなのにゆるキャラになっているのは最高の出来だ。個人的には、リアルな仏像みたいな3Dモデルのやつが好きだ。予備校の日本史講師が、古仏なんてのは貴族のためのもので、あの時代の仏像の眼差しは、貴族が賤民を見下す目つきと同質だとか言っていたのを思い出すほどの嫌らしさが素敵だ。


で、次から次へといじられ、まともなデザインにfixされていくのを見ると、なんというか陰陽師が異形のものを自分の世界に合うように調伏しているのと同じような行為であるように思うのだ。もっとも、そんな陰陽師たちも、別の視点から見ればやはり異質のものである、という点も似ているように思う。