ふれあいの練習曲〜etude〜

京アニKanonの第19話。間奏曲というタイトルはもう使ってしまったけれど、今回こそインターリュードといった感じ。あるいは、クライマックスに入る直前の予感めいた回。


ぼくは、学園物にありがちな最大の欠点は、学校行事が割愛されがちなことだと思うのだが、京アニKanonは割合授業風景を描くし、教室や学食のモブを動かして学校らしさを表現しているからとても良いと思う。そして、出番の少ない名雪も、陸上部としての活動を挿入されることで、高校生としての存在感を増している。キャラクターとして目立つかどうかはまた別だけど。放課後だよってセリフをもらえたから、キャラとしても一応フォローされているかもね。


しかし、いろんな人のことを心配し、フォローし、身近な人を失いそうになって落ち込んでいるときに、キスを迫られて恋に芽生える祐一は、かなりヒロインだよなあ。フルバの本田透と何が違うというのだ。多少皮肉っぽいだけで、相当ヒロインの症状が出ている。幼馴染みの女の子に後押しされて恋に目覚めるところも、ほらヒロイン。
パンプキンシザーズの伍長も相当ヒロインの気があるし、丈夫・マスキュラなヒーロー像はどこに行ってしまったんだろうなあ。ハリウッドのヒーローも人間的に悩んだりするようになって久しいけれど、あくまで父親的というか、マッチョさは抜け切れてないんだよな。男なんだから男像全開でも構わないというか、本当はそうなりそうなんだけど、日本の男キャラはそうはならないというか、伝統的にマッチョなヒーローってあんまりいないかもな。


で、京アニKanonnは、やっぱりヒロインみんなまとめて大団円コースを歩むようだな。今回の流れ的には、あゆが正ヒロインっぽいけど、あゆが先に解決されてるということは、名雪が最後持っていってしまう可能性もある。